
この冬一番の寒い朝。みなさま、お元気でお過ごしですか?
今日はクリスマス。
キリスト教信者ではないし、今年はより一層天邪鬼な気分で迎えました(笑)
でも今日は大事な人の命日でもあります。
たった一度、一緒に仕事をさせて頂いたシェフ、ALDO(アルド)は弟のRENZO(レンツォ)と二人で来日しました。
初めての日本で、仕事のやり方や食材の調達など大変なことが多かったのですが、アルドは広い心で臨機応変に対応してくれました。
レンツォが私のことをからかい、その都度ムキになって言い返す私に、
「ホントのことじゃないんだから、ほっときゃいいんだよ」とウィンクしてくれたり。
仕事場の新潟では3人で生ビールの大ジョッキをおかわりしまくり、日本のSASHIMIを堪能し、いっぱいおしゃべりしました。
二人にもう一度会おうと彼らの街に辿り着いた時、迎えに来てくれたレンツォから聞かされたのは…
アルドが仕事中に倒れて今は仕事ができない、という事実。
もう完治はできない、余命もどの位か…本人の前で絶対泣くな、と釘を刺されました。
一番耐えていたのはレンツォ本人でしょう。
でも再会を果たした時、先に泣いたのはアルドの方でした。
二人でしばらく抱き合って泣いていました。
奥さまは「いつも日本の写真を見て、こっそり泣いているの」と教えてくれました。
年老いたお母様は「私が代わってあげたい」と涙を流されました。
それから半年後、アルドが亡くなったとレンツォからメールが。
それからしばらく毎晩のように泣き明かして眠っていたある夜、私の頬に水が一滴、上から落ちてきました。
天井が水漏れしていたわけではありません…私は今でもあれはアルドからのものだったと信じています。
お店の壁に掛かっている2枚のエッチングは、そのアルドから贈られたものです。
仕事中に見守ってもらえるように。
みなさまも大事な人を想って、あるいは大事な人とご一緒に幸せな夜をお過ごしくださいませ。
Buon Natale a tutti.
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